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ストレスチェック報告書「様式6号の2」の記入例と書き方

公開日: 2026年7月18日 / 更新日: 2026年9月3日 監修: 村上 郁也(産業保健師) 読了目安: 約6分

ストレスチェックを実施したら、最後に待っているのが労働基準監督署への報告——正式名称「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書」、通称様式6号の2です。年に1回しか書かない書類なので、毎年「どう書くんだっけ」と手が止まりがち。この記事では、記入済みの見本画像と項目別の書き方、提出方法、よくある記入ミスを、実務目線でまとめます。急いでいる方は記入例(見本画像)へどうぞ。

様式6号の2とは——誰が・いつ・どこに出す

正式名称心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書(労働安全衛生規則 様式第6号の2)
提出義務がある事業場常時50人以上の労働者を使用する事業場(事業場単位で判断)
提出先事業場の所在地を管轄する労働基準監督署
提出時期ストレスチェック(1年以内ごとに1回)の実施後、遅滞なく
提出方法電子申請(e-Gov)が原則。困難な場合は当分の間、書面も可(後述)

ポイントは、これが「ストレスチェックの結果そのもの」ではなく、実施状況の集計報告だということです。個人の検査結果や点数を書く欄はありません。安心して人事・総務の担当者が作成できます(産業医の記名は必要です)。

様式の入手方法

様式は厚生労働省のWebサイトからダウンロードできます。「様式6号の2 ダウンロード 厚生労働省」で検索するか、厚労省の「ストレスチェック制度」のページから入手してください。電子申請の場合は e-Gov 上で直接入力するため、紙の様式は不要です。

項目別の書き方

つまずきやすい項目を中心に、書き方を整理します。

項目書き方のポイント
対象年報告の対象となる期間(年度)を記入します。
検査実施年月実施した年月。部署ごと等、複数回に分けて実施した場合は最後の実施年月を記入します。
事業の種類日本標準産業分類の中分類で記入します(例: 「情報サービス業」「食料品製造業」)。
事業場の名称・所在地会社全体ではなく報告する事業場のもの。支店・工場ごとに提出する場合は各事業場の情報です。
在籍労働者数ストレスチェックの実施義務の対象となっている労働者の数です。単純な在籍人数ではありません。パート・派遣・休職者の扱いは次のセクションで詳しく整理します。
検査を受けた労働者数実際に受検した人数。対象者数ではありません。
検査の実施者①事業場選任の産業医 ②事業場所属の医師・保健師等(①以外) ③外部委託先の医師・保健師等——のいずれか該当する区分を選びます。外部のストレスチェックサービスを使った場合は③が一般的です。
面接指導を受けた労働者数高ストレス者のうち、本人の申出により実際に医師の面接指導を受けた人数。高ストレス判定者の総数ではありません。
集団ごとの分析の実施の有無集団分析(部署別の傾向分析)を実施したかどうか。現行では努力義務のため「実施していない」でも報告上の問題はありません。
産業医の氏名産業医の記名が必要です。押印は不要(押印欄は廃止されています)。

「在籍労働者数」に誰を含めるか

報告書でもっとも判断に迷うのがこの欄です。まず押さえたいのは、「50人以上かどうかの判定」と「報告書に書く在籍労働者数」は別物だということ。同じだと思い込むと人数がずれます。

対象50人以上かの判定
(実施義務の有無)
報告書の
「在籍労働者数」
週の所定労働時間が短いパート・アルバイト
(通常の労働者の4分の3未満)
含める含めない
派遣先で受け入れている派遣労働者含める含めない

事業場の規模(50人以上か)を数えるときは、日雇いや短時間のパートも含めて「常態として使用している人数」で判断します(詳しくは「常時50人以上」の数え方)。派遣労働者については、派遣先・派遣元の双方が、それぞれ自らの事業場の人数に含めて算出します。一方、報告書の「在籍労働者数」に書くのは、ストレスチェックの実施義務の対象となっている人だけです。

含めるのは、2つの要件を満たす人

一般の定期健康診断の対象者と同じ考え方です。次の両方を満たす人を数えます。

雇用形態別の早見表

雇用形態在籍労働者数に含めるか
正社員含める
パート・アルバイト上記2要件を満たせば含める。満たさなければ含めない
契約社員同上。契約が1年以上(更新見込みを含む)で、週の労働時間が4分の3以上なら含める
派遣社員(派遣先の立場)含めない。実施義務は雇用主である派遣元にあります
派遣社員(派遣元の立場)含める。自社が雇用主のため、派遣先がどこであっても自社で報告します
請負・業務委託の作業者含めないのが原則です。雇用関係がなく、雇用主である請負会社側で扱われます

育児・介護休業中、病気休職中の人は?

休職中でも雇用契約は継続しているため、上記2つの要件を満たすのであれば、在籍労働者数には含めるのが原則です。

ただし、「在籍労働者数に数えること」と「ストレスチェックを実施すること」は別です。厚生労働省のQ&Aでは、長期の病休者などストレスチェックの実施が困難な人については、実施しなくても差し支えないとされています。つまり在籍労働者数には入るが、受検した労働者数には入らないという状態が起こり得ます。ここは矛盾ではありません。

CHECK

長期休職者を在籍労働者数に含めるかどうかは、所轄の労働基準監督署によって説明が異なる場合があります。休職者が多く、人数が報告内容に影響する場合は、提出前に所轄署へ確認しておくと確実です。

記入例——見本画像と、実際の書き方

実際に記入するとどうなるかを、具体例で見ていきます。以下は「従業員120人の情報サービス業の会社が、2026年11月に外部委託でストレスチェックを実施し、集団分析も行った」というケースの記入見本です。まず全体像を画像で確認してから、下の表で項目ごとの理由を見てください。

ストレスチェック報告書(様式6号の2)の記入例。従業員120人の事業場が外部委託で実施し、98人が受検、3人が面接指導を受けたケースの記入見本
様式6号の2の記入例(イメージ)。青字が記入箇所、下段は記入のポイントです。画像を別タブで開く ↗
項目記入例ひとこと
労働保険番号13 1 01 123456 000労働保険の年度更新申告書で確認できます
対象年令和8年(2026年)実施した年度
検査実施年月令和8年11月複数回に分けたときは最後の実施月
事業の種類情報サービス業日本標準産業分類の中分類
事業場の名称株式会社グッドデイ 本社会社全体ではなく事業場ごと
事業場の所在地東京都千代田区〇〇1-2-3
03-1234-5678
電話番号もあわせて記入します
在籍労働者数120人実施義務の対象者の数。誰を含めるかはこちら
検査を実施した者3(外部委託先の医師・保健師等)外部のサービスを利用した場合はこの区分
検査を受けた労働者数98人対象者数ではなく実際に受検した人数
面接指導を実施した医師1(事業場選任の産業医)産業医以外の医師が行った場合は該当区分を選択
面接指導を受けた労働者数3人高ストレス者の総数ではなく、申出があって実施した人数
集団ごとの分析の実施の有無1(実施した)現行では努力義務
産業医の氏名山田 太郎押印は不要(押印欄は廃止されています)
事業者職氏名代表取締役 鈴木 一郎

この例では、在籍120人に対して受検98人(受検率82%)、高ストレス者のうち本人の申出があって面接指導に至ったのが3人、という想定です。高ストレス者の人数と、面接指導を受けた人数は一致しません。申出はあくまで本人の任意であり、実際には申出率が低いのが通常です。ここに高ストレス者数を書いてしまうミスが多く見られます。

上記は記入見本です。実際の様式は厚生労働省のサイトから最新版を入手し、事業場の実情に合わせて記入してください。

POINT

この表の数値(在籍労働者数・受検者数・面接指導の実施数・集団分析の有無)は、Good Day Check なら管理画面に自動で集計されます。事業場50人未満なら2028年3月末まで無料で、報告書に必要な数字集めごと手放せます。無料キャンペーンの詳細 →

提出方法——電子申請が原則に

2025年1月から、様式6号の2を含む労働安全衛生法関係の一部の報告書は、e-Gov による電子申請が原則(義務化)になりました。電子申請が困難な場合は、当分の間、書面提出も認める経過措置があります。

  1. e-Gov アカウントを準備 — e-Gov電子申請のアカウント(無料)でログインします。
  2. 手続きを検索 — 「心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告」で検索します。
  3. 入力・送信 — 画面の項目に沿って入力し、送信します。控えはPDFで保存できます。
POINT

電子申請なら、監督署へ出向く必要も郵送の手間もありません。Good Day Check をお使いの場合は、報告書に必要な数値(受検者数・面接指導実施数・集団分析の有無など)が管理画面に自動集計されるので、e-Gov に転記するだけで完了します。

よくある記入ミス 5つ

  1. 会社全体の人数で書いてしまう — 報告は事業場単位です。労働者数・受検者数とも、その事業場の数字を書きます。
  2. 面接指導の人数に高ストレス者全員を書いてしまう — 記入するのは、実際に医師の面接指導を受けた人数だけです。
  3. 50人未満の事業場が提出してしまう(または提出義務があると誤解する) — 報告義務は50人以上の事業場のみ。実施義務と報告義務は別物です(2028年の義務化拡大でも、50人未満への報告義務は当面課さない方向で検討されています)。
  4. 産業医の押印を待って提出が止まる — 押印は廃止済み。記名があれば提出できます。
  5. 「年度末にまとめて」と後回しにして忘れる — 期限は「遅滞なく」。実施した月のうちに出すのが安全です。

よくある質問

記入例はどこで見られますか?
本記事の記入例に、記入済みの見本画像と項目ごとの記入見本を掲載しています。従業員120人の事業場が外部委託でストレスチェックを実施したケースを想定し、労働保険番号から事業者職氏名まで、実際の記入値の例を並べています。
パートや派遣社員は在籍労働者数に含めますか?
パート・アルバイトは、契約期間と労働時間の2つの要件(週の所定労働時間が通常の労働者の4分の3以上など)を満たす場合に含めます。派遣社員は、派遣先の立場では含めません(実施義務は雇用主である派遣元にあります)。なお、事業場が50人以上かどうかを判定するときは短時間パートや派遣労働者も含めて数えるため、報告書に書く人数とは基準が異なります。詳しくは「在籍労働者数」に誰を含めるかをご覧ください。
提出期限はいつですか?
法令上の明確な期日はなく「検査の実施後、遅滞なく」とされています。実施完了後、速やかに提出してください。年度末まで待つ必要はありませんし、待つと忘れがちです。
従業員50人未満の事業場も提出が必要ですか?
不要です。報告義務があるのは常時50人以上の事業場のみです。50人未満で任意にストレスチェックを実施した場合も、報告書の提出は求められていません。
電子申請は必須ですか?紙でも提出できますか?
2025年1月から電子申請(e-Gov)が原則義務化されました。ただし電子申請が困難な場合は、当分の間、書面提出も認める経過措置があります。最新の取り扱いは所轄の労働基準監督署にご確認ください。
提出しないとどうなりますか?
報告義務違反として50万円以下の罰金の対象になり得ます(労働安全衛生法第120条)。監督署の調査で未提出が判明すると是正指導の対象にもなります。

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村上 郁也 産業保健師・健康経営エキスパートアドバイザー

産業保健師・健康経営エキスパートアドバイザー。大学病院看護師・行政保健師を経て、東証プライム上場企業の産業保健師として健康経営・産業保健マネジメントを主導。現在は中小企業の産業保健体制づくりとストレスチェック実施の現場を支援しています。

出典・参考: 労働安全衛生規則 様式第6号の2/厚生労働省「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル」/厚生労働省「ストレスチェック制度関係Q&A」/厚生労働省「派遣労働者に対するストレスチェック等の実施に関する考え方」/神奈川労働局「ストレスチェック実施義務対象『常時50人以上の労働者を使用する事業場』」/静岡労働局「ストレスチェックの実施義務と報告書の記入・提出について」/労働安全衛生法第120条(報告義務違反)/2025年1月施行の労働安全衛生規則等の改正(一部報告の電子申請原則化)。本記事の内容は更新日時点の情報にもとづく一般的な解説であり、個別の判断を保証するものではありません。様式・手続きの最新情報は厚生労働省・e-Govの公表内容をご確認いただき、判断に迷う場合は所轄の労働基準監督署にご確認ください。

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